山崎一彦のたわごと

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イギリスの在外研修も終了.日本と九州のスポーツ界を盛り上げていきましょう!

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2010年6月6日(日)

田中千智の日本選手権優勝

日本選手権2日目
女子400mで田中千智が優勝しました.

昨年は6位,日本インカレも2位と全くふるわなかったことから考えると大きな躍進でした.
おそらく,彼女の1年前の姿を見て,誰も優勝するとは思わなかったでしょう.

今シーズンは静岡でもタイムレースでしたが日本人トップでした.本人も「勝ちたい」とインタビューで答えたそうですが,記者は半信半疑だったでしょう.
つい2週間前には,優勝インタビューをされるから考えておくように言っておきました.前日に具体的な内容を自分自身で考えていたようです.
当日は,きちんと話すことが出来ました.もちろん私の解説よりも上手に...

人は,もしくは競技者は,低迷した時についつい行動範囲が狭まる傾向にあります.反対に何かやらねばと考えれば考えるほど,行動や考えに一貫性がなく,ついつい強く牽引してくれそうな人や者に飛び込もうとしてしまうことがあります.
これは人間のサガかもしれません.

この1年間の彼女の行動はどうだったでしょうか?
残念ながら,彼女が大学2年時に日本インカレ優勝した後から1年間イギリスに在外(海外)研究にでかけてしまいました.
ですから,全てを見ていませんが,陸上競技に対してのモチベーションは下がっていたことは分かりました.

福岡大学の特色ある教育プログラムとして学生の海外研修制度を利用してイギリスへ2週間,半強制的に来てもらった感はありました.
「このままいけば,シーズンは全くダメ」
変わり果てた,フォームと様子に落胆しました.

「3月からアメリカでイギリス人と合宿をするけど来るか?」
彼女は,いきたいと言ってきました.

3月中旬から私がイギリスで活動していたチームへ合同練習をするためアメリカへ約1ヶ月の滞在.
アメリカへの一人での渡航,空港からも誰の手も借りずに私たちの滞在先であったコンドミニアムに来た.
更に,英語のほとんど出来ない田中にとってきついと思われるイギリス人との同じ部屋での生活.
大半の学生なら弱音を吐くだろう.
それを,本人は本心からアメリカ合宿は本当に楽しかったと言って退けた.
私自身はその時,「彼女は勝てる」と確信しました.
もちろん,その年の結果は散々たる成績ですが...

私が帰国した10月以降からの練習は,勝つということを目標に方向性を一緒にすることが出来ました.
いい練習が出来たと思います.

どうも,私たちは「今の子」のコーチングをする場合に「この子は常に手を差しのべないと何もできない」と思いがちなようです.
私も田中と出会ってからの3年半でそのように思ったこともありました.
その種類は,トレーニングであったり,何から何までしてあげる(全面協力)だったり.
このような状況である程度コーチングの成功体験が続いてしまうと,自身では気付かないコーチングのエゴが見え隠れしてしまうように思います.

一流選手は,環境を与えれば自分自身で切り開いて答えを見いだすことが出来る資質を持っています.

偶然にも私が海外にいて,手を差しのべる種類を見間違わなかったのが今回の勝因だったと思います.
今後もそうありたいと思います.

偶然を呼ぶのは必然で,必然を呼ぶのが偶然
なんだか哲学的文章になってきました.

解説では言えなかったこと
「おめでとう」

作成者 山崎一彦 [ コメント : 9]